| 主要用途 | 事務所併用住宅 |
| 所在 | 神奈川県横浜市 |
| 敷地面積 | 104.37m2 |
| 延床面積 | 167.19m2 |
| 構造 | 木造 |
| 構造設計 | 本岡構造事務所 |
| 施工 | 成幸建設株式会社 |
| 設計期間 | 2007年3月~2008年7月 |
| 施工期間 | 2008年8月~2009年3月 |
下町情緒のある商店街のすぐ近くに位置する。敷地の脇は駅への近道となっており、人通りは激しい。この雑踏を気にせずに生活できるような空間が求められた。建物は敷地に対して最大限の大きさを確保しなければならず、それでいて細い道路から駐車できるようにする必要があった。車庫が成り立つ方法を模索しスタディを重ねた末、2階から上が宙に浮いたような形状へと導かれていった。
今回の取り組みで、はたして家はなにをする場所なのだろうか ということを改めて考え直した。昔は家で行われていたことも、現在の都市の中ではそのほとんどが外で成り立つ。レストランに行けばおいしい食事ができるし、公園に行けば全身で太陽を浴びることができるし、ホテルに行けば快適な睡眠と決め細やかな親切がついてくる。快適な入浴ができる場所だってある。
じゃあ家はいらないのか?いや、誰もが家を求めるのである。
そこにある感情はなんだろうか。あーでもないこーでもないと悩んだ末にたどり着いたのは
「誰にも邪魔されずにすごす場所」であるということ。
そう位置づけると、目指す空間はおのずと決まってくる。
時を忘れてぼーーっとしてしまうような そんな場所をつくろう。
この家族はいつも笑顔が溢れている。打ち合わせで訪れると趣のある木製のダイニングテーブルを囲んで行われる。きっと普段もみんなでこのテーブルを囲みながら楽しく会話をしているのだろう。まずはこの家族の団欒を家の中心にすえよう。そしてほんわかとやさしい空間で包み込んであよう。この「ほんわか」のために部屋の大きさと天井高さのバランス、開口の位置とその性格、光の差し方とその量を慎重に調整した。そして、「包み込む」ために、家事の動線を切り離して余計な動きが入り込まないようにした。
結果的に「静」と「動」がはっきりとわかれた家になった。この分離のおかげで家の奥行きがあいまいになり、驚きと発見という要素をこの家に付け加えることができた。
温熱環境
上の階の天井と下の階の足元は必ず温度差がある。
その温度差をなるべく縮めることが温熱経済効果と考えた。
発想は単純。それらの空気を移動するだけ。
上階の天井付近の空気と1階の床下の空気を季節によって上昇させたり下降させたりするダクトを用意した。
これで空気を循環させる。
※家はそこに人がいて初めて命が宿ります。この家は、家族の歴史と共にこれから一緒に歩き始めるまだまだヨチヨチの赤ん坊です。この赤ん坊はどんな風に成長してくれるのか 僕が思っているような空間を生み出してくれるのか
期待して待ちましょう。