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ハクラクの家

 

主要用途:住宅

所在  :横浜市神奈川区

敷地面積:230.58m2

延床面積:159.73m2

構造  :木造

構造設計OUVI inc.

施工  :株式会社工匠

家具  :KENRIKI

設計期間:2011年05月~2012年11月

施工期間:2012年12月~2013年04月

撮影SKAL

「中間壁で構造補強と透明感と視線の遮断を同時に得る」

築30年ほどの木造住宅を購入し、改修を経て新しい生活を始めるにあたって、リフォームらしさを感じられないような家にしてほしいというのが、施主からの最初の要望であった。そして、眺望を活かした透明感と構造補強を同時に満たすことが求められた。

まず、壁に覆われること無く構造を補強するために、柱の中間部分のみに壁をつくり、耐力を得ることを考えた。さらに、柱の上下端部に耐震金物を用いることで、現行の構造基準を満たすまでに補強することに成功した。また、ちょうど目線の高さにある中間壁は、開放性を保つことと同時に近隣からの視線を遮ることもでき、住宅街でありながら、透明感のある空間をつくることができた。

 

「3層に分かれた回遊性のある動線」

内部空間のプランニングは、開放性と連続性を有したリビング空間と、家事動線をコンパクトにまとめた生活空間を階段を挟んで配置し、回遊できる一体空間を維持しながら表と裏を明確にわけることを目指した。さらに、バックヤードを設けることで部屋の序列を3層にし、スポーツやアウトドア用具の収納や洗濯や室内干しといった、汚れやすいものであったり生活空間の中でも目に入らないようにしたいものを、生活動線から切り離した。

 

「リノベーションの魅力」

外部との透明性と近隣からの視線の遮断、壁を減らすことと構造強化、緊張感を持たせたリビングと、効率の良い生活空間。相反することを同時に成立させた。家が長年かけて築いてきたものを継承することは、リノベーションの大きな魅力であるが、全く別の新しい空間を提示できたということも、リノベーションの大きな可能性を示せたのではないかと考えている。

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